この記事では損益計算書の入り口・概要を解説します
事業活動を行う上で売上・費用・利益は当然把握しないといけません
こんな方にお勧め「簿記初心者」「副業を始めた」「起業した」「時間をかけずざっくり理解したい」
目次
そもそも何なのか?

「損益計算書」とは
一定期間(通常は1年間)の企業の経営成績
(いくら売って、いくら支払って、いくら残った)
を明らかにするための財務諸表です。
(決算書の一部となります)
損益計算書 = PROFIT AND LOSS STATEMENT
略してP/L(ピーエル)と呼びます。
企業がどれだけ儲かったか、
または損をしたかという、
経営成績を外部や内部の関係者に
明らかにするための財務諸表です。
なお、経営成績とは、
企業が営業活動を行った結果として
獲得した成果(収益)とそれに費やした努力(費用)の差額によって算定される儲け(利益)をいいます。
見方は?

科目 | 金額 (単位:千円) |
---|---|
①売上高 | 1,000 |
②売上原価(変動費) | 500 |
③売上総利益(粗利益) | 500 |
④販売費・一般管理費(固定費) | 300 |
⑤営業利益 | 200 |
⑥営業外収益 | 50 |
⑦営業外費用 | 100 |
⑧経常利益 | 150 |
⑨特別利益 | 10 |
⑩特別損失 | 60 |
⑪税引前当期純利益 | 100 |
⑫法人税等 | 30 |
⑬当期純利益 | 70 |
上記の表を参考に説明します
損益計算書に出てくる科目の代表例をピックアップし適当に金額を入れました
法人のパン屋さんを想定
①売上高
パンを売って得た対価です。
②売上原価
パンを作るために取引先から仕入れた小麦粉等
購入額がパンの売れ行きに比例して変化するので変動費とも呼ばれます
③売上総利益
売上高から売上原価を引いた金額
粗利益ともいいます
④販売費・一般管理費
働いている人の給料やお店の家賃等
パン屋を維持する限り必ずかかる費用のこと
パンが売れようが、売れまいがかかる費用
固定費とも呼ばれます
⑤営業利益
売上総利益から販売費・一般管理費を引いた金額
パン屋を営業することで得た本業の利益
⑥営業外収益
パンを売ること以外で得た収益
例えば、普通預金に入る銀行からの利息「受取利息」
コロナ感染対策助成金やIT補助金等
⑦営業外費用
代表的なものに金利の支払い
お金を借りて銀行などに支払う利息「支払利息」
⑧経常利益
営業利益+営業外収益-営業外費用で算出した金額
パン屋経営をして得た利益
企業全体で出した成果となります
⑨特別利益
字のごとく、毎回ない、スポット的な利益
例えばパン屋が所有していた車(資産)を売却して得た利益等
⑩特別損失
上記の損失バージョンです。
⑪税引前当期純利益
経常利益+特別利益-特別損失で算出した金額
字のごとく法人税等の税金を算出する前の利益
⑫法人税等
上記⑪の金額に一定の率をかけて算出するわけでなく
別途複雑な計算が行われ算出されます
⑬当期純利益
税引前当期純利益から法人税等を引いて算出された金額
パン屋さんが最終的に出した1年間の利益となります。
分析例

損益分岐点売上高
パン屋さんの営業利益がプラスマイナス0になる時の売上高
算出方法
「販売費・一般管理費」÷「売上総利益率」
売上総利益率=売上原価÷売上高=0.5(50%)
損益分岐点売上高=300÷0.5=600
このパン屋さんは600千円売上れば
営業利益がプラスマイナス0になるということ
損益分岐点比率
パン屋さんの実際の売上高に対し
上記損益分岐点売上高がどの程度の割合になっているかみる収益性の指標
算出方法
「損益分岐点売上高」÷「実際の売上高」
損益分岐点比率=600÷1,000=0.6(60%)
これは、小さいほど良いです。
企業は利益を出さないと維持できないため
最低限の数値を出し
それより上をいく企業努力をしています
まとめ
★損益計算書とは
■一定期間(通常は1年間)の企業の経営成績
実際の損益計算書を見ると
いろいろな科目が並んでいます
全部見る必要はありません
全体の構成を見て
気になるポイントを確認すればいいです
業種・業界によって利益率等違います
どんな企業も一定期間の成績が1枚のシートに表されます。
これってすごい!
今回は損益計算書について書きました
他にも財務や会計に関する情報を発信します
少しでもご参考にしていただければ幸いです。
ではまた🌸